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昨日は日曜日だけど、仕事でした。
天気予報ではが降るのは夜になってからと言っていたので、
安心していつものように自転車で通勤。
でも予報より早くが降りだしました。
自転車を置いて、バスと電車で帰ろうか、サイクル用レインコートを着て自転車で帰ろうか迷ったのだけど、そんなにまだ寒くもないので、自転車で帰ることに。

いつものように帰り道を、軽快に飛ばしていと
前方150mあたりに、黒い大きな物体が道に横たわっているのです。
もう6時近くになっていたしにせいもあって、いつもよりあたりはかなり暗くなっていました。
その道は大きな通りで、歩道もとても広いのだけど、夕方はあまり人が通らない新しい道。
たまに犬の散歩をする人とすれちがうくらい。
黒い大きな犬が、をして、それを飼い主が処理しているのかな?と思いつつ、そのまま自転車で近づくと
なんとなく人に見える?えっ?!もしかして人?まさかね。

そこへおばさんが通りかかり、なにやらしゃがんでいる人に声をかけた様子。
でもそのまま通り過ぎて行きました。
あっやっぱり、犬だったのか。
良かった〜 と思いながら、さらに直進していくと

なんと
横たわっていたのは、黒い大きな犬ではなく、黒い服を着たおじいさん
だったのでした!!
飼い主と思ったのは、制服を着た高校生の男の子。
もうびっくり!!
「大丈夫ですか?」と自転車を降りて声をかけると
「大丈夫」と か細い声のおじいさん。
でもうつぶせに寝てしまっていて、ぜんぜん大丈夫じゃない。
しかもまったく起き上がろうとしない。身動きもしない。
雨がザーザー降り続け、ずぶ濡れ。
男の子に「このおじいさんのお知り合いなの?」と聞くと
「いえ。通りかかったら、倒れていて。」
まぁ!!若いのになんてえらい。
「立てますか?救急車呼びましょうか?」と聞いても
「大丈夫」と繰り返すだけ。
「お家は近いですか?」「遠い。」「どこに行くんですか?」「わからない。」
え〜?!どこいくかわからないの?困ったな。
「どうする?救急車呼んだ方がいいよね?それともおまわりさんかな?」と男の子に聞いてみたけど、「さあー?」
「交番のおまわりさんに来てもらいたいよね。でも交番の電話番号わからないし。110番してみるね。」
ずぶ濡れの倒れたままのおじいさんと、これまたずぶ濡れの高校生の男の子を、ほってはおけないので、110番に電話をしてみました。
ちょっとドキドキ。

「事件ですか?事故ですか?」
「えー、事故というか、お年寄りが道に倒れていて
起き上がれないんです。雨も降っているし。交番のおまわりさんに来ていただきたいのだけど、電話番号がわからないので、こちらにかけました。」というと「怪我はしているようですか?」
おじさんに「どこか怪我してますか?」「していない。」
「本人はしていないと言ってます。」
「お酒は飲んでいますか?」「飲んでいないようです。」などの
やり取りの後、おまわりさんが来てくれることになりました。

でも困ったことに住所がわからない。
「○○市なんですけど、○○公園沿いの新しい大きな道です。」
「まわりにお店はないので、目印はないですねー。」
なんて間抜けな答え。
どうしよ〜。
あたりをきょろきょろして、民家の住所表示をみつけやっと場所が特定されました。
「今、むかわせますので、そこにいてもらえますか?」と言われ「はい。」
まさか倒れた人をほっておいて帰れないよ。

「今、交番のおまわりさんが、きてくれますからね。」と声をかけたら
おじいさん、よろよろと四つんばいに起き上がった。
傘がおなかの下にあったので、それを出して今更だけどさしかけた。
しばらくするとフラフラ立ち上がったので、民家の軒先に男の子がささえてつれていった。
おじいさんの顔をはじめて見たら、口が切れて血が出ていた。
おじいさんの話では、これからお葬式に行くところだったんだって。
だから黒い服に黒いネクタイ。
こんな暗いのに、黒い服着て、道に倒れていたら、普通なら車にひかれちゃう。大きな歩道でよかったよ。
お寺でお葬式があると思って、お寺に行ったら、葬儀場であると言われて電車に乗ってやってきたらしい。
だから自分で行くところがわからないって言ったんだね。
84歳で足も悪いんだって。
足の悪いおとしよりが、雨の夜にひとりで知らないところに出かけるのは、あぶないなぁ。しかも目だない黒い服だし。

おまわりさん、なかなかこなかったから、色々お話してしまった。
「パトカーで休ませてもらうといいですよ。」と自分で言ってから
フッと不安になり「パトカーでくるよね。まさか自転車でこないよね?」と言うと、
「まさかね。」と男の子。

ところが、やってきたのは自転車に乗ったおまわりさん。
なんだよ〜。気が利かないな。どうやっておじいさんを連れて行くつもりなのかな?
でも、なかなやさしい、はきはきした若いおまわりさんでした。
てきぱきおじいさんに質問し、
「怪我してるね。救急車呼ぼうか?」と。
でもおじいさんは、「大丈夫」
「110番してもらったのは、あなたですか?」と言われ
ノートに住所と名前を書いてと。
「私は電話をしただけで、ずっとついていてくれたのは
このお兄さんなんですよ。若いのにえらいでしょ。」と言うと
(この言い方、私ってものすごいおばさんだな。
おまわりさんも「えらいなー。君みたいな子に警察官になってもらいたいな。」と言っていました。
本当にそうだね。
彼はいまどきの高校生とは思えないくらい、きちんと制服を着て
髪も黒くて、きちんとした子でした。
制服がかっこいいから私立の子なんだろうね。(都立の制服はダサい)
私立だから携帯禁止なのかも。携帯持っていたら自分で電話するよね。
それとも気がまわらなかったのかな。
私だって、110番にするか119番にするか、迷ったもの。

おまわりさんが、もう帰ってよいと言うので、後はお任せし
帰ってきました。
あのおじいさん、無事に帰れたかな?
お葬式に行くって言いはったのかな?
男の子は自転車でぴゅーっと帰って行ってしまったけど
私、折り畳み傘持っていたのに、貸してあげればよかった。
もうずぶ濡れだったから、役にたたないか。
日曜日なのに制服って、部活だったのかな。
はじめにおじいさんの横を通りすぎて行ってしまったおばさん。
急いでいたのかもしれないけど、寂しいね。

日本にもこんな親切な若者がいたんだ。とちょっとうれしくなりました。
背が高くて、細身で、なんとなく小栗旬に似ていたな。


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